「な」

記事数:(1)

葬儀

直会:葬儀後の大切なひととき

お葬式の後には、一同で食事を共にする「直会」という習慣があります。この直会は、単なる食事の場ではなく、深い意味を持つ大切な行事です。もともとは神道の儀式に由来するもので、神様にお供えしたお酒や食べ物を下げて皆でいただくことで、神様との繋がりを強め、そのご加護をいただくという意味がありました。 お葬式における直会も同様に、故人の霊前で共に食事をすることで、故人と繋がり、その冥福を祈るという意味合いが込められています。あの世へと旅立つ故人を偲び、思い出を語り合いながら、残された人々が共に故人の冥福を祈る場となるのです。 また、直会は厳粛な葬儀の場から、普段の生活へと気持ちを切り替えるための大切な役割も担っています。葬儀の間は悲しみや緊張で張り詰めた心が、直会を通して和らぎ、普段の心持ちへと戻っていく助けとなるのです。 さらに、直会は参列者同士の繋がりを深める場でもあります。特に遠方から訪れた親族や、久しぶりに顔を合わせた友人などにとっては、互いの近況を伝え合い、絆を確かめ合う貴重な機会となるでしょう。 このように、直会は故人を偲び、冥福を祈るだけでなく、参列者の心を癒し、人々の繋がりを強める、大切な意味を持つ場なのです。