
墓石と間知石:基礎知識
お墓を囲む外柵。その一部に使われる間知石についてお話します。間知石という名前の由来は、一辺がおよそ三十センチの直方体の石を六つ並べると、約百八十センチ、すなわち一間になることにあります。このことから、「間知石」と呼ばれるようになったのです。
間知石は、主に正方形、長方形、六角形といった形で、お墓の外柵や石垣などに使われています。材質は、現在ではコンクリートが主流です。しかし、由緒ある場所や景観保護のために、天然石が用いられることもあります。
間知石の積み方は、その形によって様々です。そして、この積み方こそが、外柵の雰囲気を大きく左右する重要な要素です。同じ間知石を用いても、積み方次第で全く異なる印象のお墓になります。
また、間知石の表面の加工方法も、お墓全体の雰囲気を決める大切な要素です。大きく分けて三種類の加工方法があります。一つ目は、面取り加工がされていないタイプです。このタイプは、石と石の継ぎ目がはっきりせず、曖昧な印象を与えます。二つ目は、面取り加工が施されたタイプです。石の輪郭がはっきりと見えるため、遠くから見ても積み方がよく分かります。そして三つ目は、滑らかに面取りされ、さらに内側に彫刻が施されたタイプです。石の形状がより強調され、立体感が際立ちます。
このように、間知石の形や積み方、そして表面の加工方法によって、お墓全体の印象は大きく変わります。そのため、間知石選びは、お墓の雰囲気を決める上で、慎重に行う必要があるのです。