墓石の形

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墓石

墓相の真実:吉凶は存在するのか?

墓相とは、お墓のあり方が子孫の行く末に影響を及ぼすという考え方で、中国から伝わった風水の一種です。お墓の形や向き、置かれる場所、周囲の環境など、様々な要素が運の良し悪しに結び付けられています。いわば、お墓の風水と言えるでしょう。 例えば、お墓に使われる石の種類も墓相では重要視されます。同じ種類の石で三段墓を構成する「共石」は、家族の繋がりを強め、健康や財産、相続などを安定させると言われています。また、墓石の正面が南を向いていることや、水はけが良いことも吉相とされています。じめじめとした水はけの悪い場所は、澱んだ悪い気を溜め込み、子孫に悪影響を及ぼすと考えられているからです。日当たりも大切で、適度に日が当たり、明るく風通しの良い場所が理想的とされます。あまりにも日が当たりすぎる場所や、逆に日が全く当たらない場所は良くないとされています。 お墓の形も墓相では重要です。安定感のある、どっしりとした形が良いとされ、尖った形や不安定な形は避けられる傾向にあります。また、お墓の周囲の環境も大切で、静かで落ち着いた場所に位置することが望ましいとされます。騒がしい場所や、人通りが多い場所は、落ち着いて故人を偲ぶことが難しく、墓相的にも良くないとされています。 しかし、これらの吉相は、時代や地域、さらには墓相の解釈者によって異なる場合があります。そのため、どの解釈が正しいかという統一された見解はありません。墓相はあくまで、古くから伝わる一つの考え方として捉え、あまり固執しすぎないことが大切です。故人が安らかに眠れる場所、そして子孫が安心して墓参できる場所であることが、何よりも重要と言えるでしょう。