
お墓の単位「切」
お墓を建てる際には、使用する石材の量や大きさを正しく把握することが大切です。お墓に使われる石は、まず採石場で大きな岩から切り出されます。その後、石材店によって様々な形や大きさに加工され、ようやくお墓の形になります。この石の大きさを表す単位の一つに「切(さい)」があります。「切」は、一尺を一辺とする立方体の体積、つまり一尺かける一尺かける一尺の大きさを表します。この一尺は、約30.3センチメートルに相当します。つまり、「一切」は約27.8リットルの体積に相当します。「切」は「才」とも書き、どちらも同じ意味で使われます。お墓の価格を決める要素の一つに、この石材の体積があります。石の種類や加工の難易度だけでなく、石の体積も価格に大きく影響するのです。例えば、同じ種類の石でも、二切の石は一切の石の二倍の体積となり、価格もその分高くなることが多いです。お墓に使われる石材の種類やデザインは様々ですが、「切」という単位を理解することで、お墓の規模や価格の目安を立てることができます。お墓のパンフレットや見積書を見ると、よく「五切の石を使用」や「合計で十切の石材を使用」といった表現が見られます。これは、お墓に使われている石の総体積を示すものです。この「切」という単位を知ることで、見積書の内容をより深く理解し、納得のいくお墓選びをすることができるでしょう。また、石材店との打ち合わせの際にも、「切」という単位を使って具体的な希望を伝えることで、よりスムーズな意思疎通が可能になります。