以芳忌

記事数:(1)

法事

以芳忌:故人を偲ぶ二七日の意味

二七日とは、人が亡くなってから十四日目にあたる日のことです。人がこの世を去った後、七日ごとに追善供養を行うという古くからの習慣があり、これを中陰法要といいます。この中陰法要は、初七日から始まり、二七日、三七日と続き、四十九日の忌明けまで七日ごとに営まれます。二七日は、この中陰法要の二番目の節目にあたります。 初七日は、葬儀の直後に行われることが一般的ですが、二七日以降の法要は、遺族や親族の都合に合わせて日程や場所を調整することも少なくありません。現代社会の生活様式に合わせて簡略化される場合もあります。二七日は、故人が亡くなってから二週間が経つ頃であり、遺族にとっては悲しみが深まる時期でもあります。深い悲しみの只中にいる遺族にとって、二七日の法要は、改めて故人の冥福を祈るとともに、集まった親族や知人と共に故人の思い出を語り合い、悲しみを分かち合う大切な機会となります。 二七日の法要では、僧侶にお経をあげてもらい、故人の霊を慰めます。また、焼香や献花を行い、故人に想いを馳せる時間を持ちます。法要の後には、参列者で会食を設けることも多く、故人を偲びながら互いに支え合う場となります。仏教では、人は亡くなってから四十九日間、あの世とこの世を行き来すると考えられています。二七日は、故人があの世へ旅立つまでの道程における大切な節目であり、遺族にとっては故人と心を通わせる貴重な機会となるのです。そのため、故人の好きだった食べ物や飲み物、花などを供え、故人を偲ぶと共に冥福を祈ります。