二十三回忌とその意義

二十三回忌とその意義

お葬式について質問

先生、「二十三回忌」って、亡くなってから23年目の法事のことですよね? なぜ二十三“回”忌というのですか? 回数と年数がずれているのはなぜですか?

お葬式の研究家

いい質問だね。実は、「回忌」の「回」は、亡くなった日を1回目の忌日として数えるんだ。だから、1周忌は亡くなってから満1年、つまり2回目の忌日になる。だから、二十三回忌は亡くなってから満22年ということになるんだよ。

お葬式について質問

なるほど!亡くなった日を1回目として数えるんですね。ということは、一周忌、三回忌…と数えていくんですね。でも、神道やキリスト教ではどうなのでしょうか?

お葬式の研究家

そうだね。神道では十年ごとの式年祭を行うことが多いから、二十年祭、三十年祭と続く。キリスト教では特定の期日がないので、仏教式に合わせるか、自由に追悼の会を開く場合もあるよ。

二十三回忌とは。

人が亡くなってからちょうど22年目に営まれる『二十三回忌』という法事について説明します。この法事は、亡くなった方を偲び、故人と親しかった人々が集まり、思い出を語り合う場です。神道では、十年ごとに行う式年祭が一般的なので、十年祭の次は二十年祭となります。キリスト教には特別な決まった日での法事はありませんが、仏式の二十三回忌に合わせ、故人を偲ぶ会を開くこともあります。

二十三回忌とは

二十三回忌とは

二十三回忌とは、亡くなった方がこの世を去ってから満二十二年目の命日に行う追悼法要のことです。仏教では、故人の冥福を祈り、遺族や親戚、故人と親しかった人々が集まり、共に故人を思い出し、思い出を語り合う大切な機会とされています。

年忌法要は、一年目の祥月命日(一周忌)から始まり、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌と続きます。その後、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、三十七回忌、四十回忌、五十回忌と続き、回を重ねるごとに間隔が長くなっていきます。これは、故人の霊が年忌法要を通じて徐々にあの世に旅立ち、成仏していくという考え方に基づいています。

特に二十三回忌は、三十三回忌へと続く重要な節目の一つと考えられています。地域や宗派によっては、この二十三回忌をもって弔い上げ(最後のお別れ)とするところもあります。また、この後の法要は、五十回忌まで行わない場合も見られます。

二十三回忌は、必ずしも盛大に行う必要はありません。近年では、家族や親戚だけで行うケースや、お墓参りをして故人を偲ぶだけの簡略化された形も増えています。これは、時代の変化や家族構成の変化、また経済的な事情などを反映していると言えるでしょう。

時代や地域、それぞれの家の考え方によって、二十三回忌の捉え方は様々ですが、故人を偲び、感謝の気持ちを表す大切な機会であるという根本的な意義に変わりはありません。形にとらわれ過ぎず、故人の霊を敬い、冥福を祈る心を大切にしたいものです。

二十三回忌とは 満二十二年目の命日に行う追悼法要
意義 故人の冥福を祈り、遺族や親戚、故人と親しかった人々が集まり、共に故人を思い出し、思い出を語り合う大切な機会
位置づけ 三十三回忌へと続く重要な節目。地域や宗派によっては弔い上げとする場合も。
規模 必ずしも盛大に行う必要はなく、近年では家族や親戚だけで行うケースや簡略化された形も増えている。
ポイント 故人を偲び、感謝の気持ちを表す大切な機会。形にとらわれ過ぎず、故人の霊を敬い、冥福を祈る心を大切に。

法要の実際

法要の実際

二十三回忌の法要は、一般的には僧侶にお願いをして、自宅かお寺で読経をしてもらいます。読経が終わった後は、お墓参りをして、故人にこれまでの感謝の気持ちと、近況報告をします。法要を行う際には、仏壇や祭壇に、故人が好きだった食べ物や生花、線香などを供え、故人の霊を温かく迎える準備をします。参列してくださった方々へのお布施やお礼、食事の用意なども必要になります。

近頃は、簡素化された法要や家族だけで行う場合も増えてきました。また、遠方に住んでいる親族などが参加しやすいように、インターネットを使って法要の様子を中継する方法を取り入れる場合もあります。

二十三回忌の法要は、故人の没後二十三年目に行われる重要な法事ですが、必ずしも盛大に行う必要はありません。大切なのは、形式ばかりにとらわれず、故人を偲ぶ心を大切に、それぞれの家の事情や状況に合った方法で法要を行うことです。例えば、僧侶を招いて読経してもらうのが難しい場合は、家族だけでお墓参りをして、故人を偲ぶ時間を過ごすこともできます。また、食事会も、仕出し料理ではなく、家族で手作り料理を振る舞うなど、温かい雰囲気で行うのも良いでしょう。

お布施やお礼の金額は、地域やお寺の慣習によって異なりますので、事前に菩提寺に相談しておくと安心です。服装は、喪服が正式ですが、平服で参列しても問題ありません。落ち着いた色合いの服装を選び、アクセサリーは控えめにするのが良いでしょう。

故人の霊前で、家族や親族が集まり、故人を偲び、感謝の気持ちを伝えることが、二十三回忌の法要の大切な意味です。それぞれの状況に合わせて、無理のない範囲で、心を込めて行いましょう。

項目 内容
法要の場所 自宅、お寺
法要の内容 読経、お墓参り、食事
準備 故人の好物、生花、線香、お布施、お礼、食事
最近の傾向 簡素化、家族葬、オンライン中継
規模 盛大である必要はない
代替案 家族だけでお墓参り
食事 仕出し料理、手作り料理
お布施・お礼 地域、お寺の慣習による(菩提寺に要相談)
服装 喪服(正式)、平服(落ち着いた色合い、アクセサリー控えめ)
大切なこと 故人を偲ぶ心、状況に合わせた方法

神道やキリスト教の場合

神道やキリスト教の場合

仏教以外の宗教、例えば神道やキリスト教では、年忌法要の考え方が仏教とは大きく異なります。まず神道の場合、年回忌にあたる行事は一年祭、三年祭、五年祭、十年祭、二十年祭、三十年祭、四十年祭、五十年祭と十年ごとに区切られています。つまり、二十三回忌にあたる法要そのものが存在しません。地域や家のしきたりによっては、二十年祭を二十三回忌に相当するものとして行う場合もありますが、特に何も行わない場合も見られます。

次にキリスト教ですが、キリスト教にはそもそも年忌法要という習慣がありません。故人の霊を弔うという考え方はなく、故人の命日や誕生日、クリスマスなどに教会でミサをしたり、家族で集まって故人を偲び、思い出を語り合ったりします。仏教徒の家族がいる場合は、二十三回忌にあわせて追悼ミサや集まりを行う場合もあるようですが、これも必須ではありません。

このように、神道やキリスト教は仏教と比べて故人を偲ぶ形式が大きく異なっています。それぞれの宗教にはそれぞれの教えがあり、それぞれの教えや習慣に沿った形で故人を追悼することが大切です。故人の信仰していた宗教をよく理解し、適切な方法で故人の冥福を祈ったり、思い出を大切にしたりすることが重要と言えるでしょう。

宗教 年忌法要 二十三回忌相当 その他
仏教 あり 二十三回忌
神道 一年祭、三年祭、五年祭、十年祭、二十年祭、三十年祭、四十年祭、五十年祭 二十年祭(場合により)
キリスト教 なし 追悼ミサ(場合により) 命日、誕生日、クリスマスなどにミサ

準備と心構え

準備と心構え

二十三回忌は、故人の死後二十三年目に営まれる重要な法要です。この大切な節目を迎えるにあたり、慌てることなく滞りなく執り行うために、事前の準備と心構えが肝要となります。

まず、日程と場所の決定が最初のステップです。親族や僧侶と相談し、皆が無理なく集まれる日時を選びましょう。場所はお寺の本堂が一般的ですが、自宅や斎場を利用する場合もあります。日程と場所が決まったら、速やかに僧侶に連絡し、読経の依頼を行いましょう。

次に、参列者への連絡です。案内状を作成し、出欠の確認を行いましょう。遠方から参列する人がいる場合は、宿泊施設の案内なども添えると親切です。また、故人と特に親しかった方には、弔辞や弔電の依頼を検討してみましょう。

お布施の金額も事前に確認しておきましょう。お寺によって相場が異なるため、直接問い合わせるのが確実です。お布施以外にも、お車代や心付けが必要な場合もありますので、事前に確認しておきましょう。会食の手配も重要な準備事項です。参列者の人数や予算に合わせて、適切な料理店や仕出し業者を選びましょう。故人の好きだった料理を取り入れるなど、故人を偲ぶ工夫を凝らすと、より温かい会食の場となるでしょう。

当日に備えて、遺影やアルバム、故人との思い出の品などを準備しておきましょう。参列者と故人の思い出を語り合い、共に故人を偲ぶ貴重な機会となります。服装は、一般的に喪服が基本ですが、近年では平服でも良い場合もあります。親族間で事前に相談し、服装を統一しておくと安心です。

何よりも大切なのは、故人を偲び、感謝の気持ちを込めて法要に臨むことです。二十三回忌は、故人の霊を慰め、冥福を祈ると共に、故人の生きた証を改めて心に刻む大切な機会です。落ち着いた雰囲気の中で、故人に思いを馳せ、感謝の気持ちを表しましょう。

準備事項 詳細
日程と場所の決定 親族や僧侶と相談し、皆が無理なく集まれる日時と場所(お寺の本堂、自宅、斎場など)を決める。決定後、速やかに僧侶に読経を依頼する。
参列者への連絡 案内状を作成し、出欠確認を行う。遠方からの参列者には宿泊施設の案内も検討する。故人と親しかった方には弔辞や弔電の依頼を検討する。
お布施・お車代・心付け お寺に直接問い合わせ、お布施の金額を確認する。お車代や心付けの必要性も確認する。
会食の手配 参列者の人数や予算に合わせて料理店や仕出し業者を選び、故人の好きだった料理を取り入れるなど、故人を偲ぶ工夫を凝らす。
当日の準備 遺影、アルバム、故人との思い出の品などを準備する。服装は喪服が一般的だが、平服の場合もあるため、親族間で事前に相談し統一する。
心構え 故人を偲び、感謝の気持ちを込めて法要に臨む。落ち着いた雰囲気の中で、故人に思いを馳せ、感謝の気持ちを表す。

二十三回忌の意義

二十三回忌の意義

二十三回忌は、故人が旅立ってから二十三年目に行う追善供養です。長い歳月が流れ、故人の面影が薄れていく中で行う二十三回忌には、大切な意味が込められています。一つは、改めて故人の在りし日を偲び、生前のご恩に感謝の気持ちを新たにすることです。日々の暮らしの中で忘れがちになっていた故人の温かさや優しさ、教えられたことなどを思い起こし、感謝の思いを胸に手を合わせましょう。

また、二十三回忌は、家族や親族、故人と縁の深かった人々が一堂に会する貴重な機会でもあります。故人を偲びながら語り合うことで、離れていた人々の繋がりを再び強くし、互いに支え合い、励まし合う関係性を確かめ合うことができます。高齢になった親族の元気な姿を確認し合う場にもなるでしょう。

人生の大きな節目を迎えるごとに、二十三回忌のような機会を通して故人の教えや生き方を振り返ることは、私たち自身の生き方を見つめ直す良い機会となります。故人が大切にしていたこと、私たちに伝えたかったことなどを改めて考え、自身の歩むべき道を再確認することで、より良い人生を送るための指針を見つけることができるかもしれません。

そして、二十三回忌は、故人の思い出や功績を子や孫の世代へと語り継ぎ、その精神を受け継いでいくための大切な機会でもあります。故人の残したものを次の世代に繋いでいくことで、家族の歴史を紡ぎ、未来へと繋げていくことができるのです。

二十三回忌は、単なる形式的な行事ではなく、故人の霊を慰め、感謝の思いを伝え、そして私たち自身の生き方を見つめ直すための大切な機会です。心を込めて二十三回忌を執り行うことで、故人の冥福を祈り、未来へと繋がる一歩を踏み出しましょう。

二十三回忌の意義 詳細
故人を偲び、感謝を新たにする 故人の在りし日を偲び、生前のご恩に感謝の気持ちを新たにする。
人々の繋がりを再確認する 家族や親族、故人と縁の深かった人々が一堂に会し、繋がりを強くする。
自身の生き方を見つめ直す 人生の大きな節目を迎えるごとに、故人の教えや生き方を振り返り、自身の生き方を見つめ直す。
故人の思い出や功績を次世代へ繋ぐ 故人の思い出や功績を子や孫の世代へと語り継ぎ、その精神を受け継いでいく。
故人の霊を慰め、感謝を伝える 単なる形式的な行事ではなく、故人の霊を慰め、感謝の思いを伝える。