七回忌:故人を偲ぶ大切な儀式

七回忌:故人を偲ぶ大切な儀式

お葬式について質問

先生、「七回忌」って、亡くなってから7年目のことですよね?

お葬式の研究家

惜しいですね。七回忌は亡くなってから満6年目の、つまり7年目に行われる法要です。数え年で考えると7年目にあたるので、勘違いしやすいポイントですね。

お葬式について質問

あ、満6年目なんですね。ということは、一周忌は満0年目、つまり1年目に行われるってことですか?

お葬式の研究家

その通りです。一周忌は亡くなってから満0年目、つまり1年目に行われます。同じように、三回忌は満2年目に行われます。ちなみに、神道では一年祭、三年祭、五年祭、十年祭…というように式年祭を行います。

七回忌とは。

人が亡くなってから6年目に営む法要である「七回忌」について説明します。よく「ななかいき」と読む人がいますが、正しくは「しちかいき」と読みます。神道の場合、同じような意味合いの儀式として「式年祭」というものがあり、一年祭、三年祭の次は五年祭、十年祭と続きます。

七回忌とは

七回忌とは

七回忌とは、愛する人を亡くしてから六年の歳月が流れ、七度目の命日に営まれる大切な法要です。故人の霊を慰め、あの世での幸せを祈る仏教の儀式であり、同時に、親族や故人と縁の深かった人々が一堂に会し、共に故人を偲び、思い出を語り合う場でもあります。

仏教では、人が亡くなってから四十九日目に最初の法要である四十九日を営み、その後、一周忌、三回忌と続きます。そして、七回忌はこれらの年忌法要の中でも特に重要な節目とされています。七回忌をもって、年忌法要を一段落とする地域も多く、一つの区切りとして捉えられています。

七回忌以降も、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、三十七回忌、五十回忌と続き、最終的には百回忌まで続きます。しかしながら、一般的には七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、三十七回忌、五十回忌、そして百回忌を弔い上げ(追善供養の最後)とする場合が多いです。弔い上げとは、それ以降の法要を行わないという事です。五十回忌は特に大きな節目とされ、盛大に営まれることが多いです。

ただし、地域や宗派によって異なる場合もありますので、七回忌法要を営む際には、菩提寺のご住職、あるいは詳しい親族に相談し、地域の慣習や宗派の作法を確認することをお勧めします。

七回忌は、故人の冥福を祈ると共に、残された人々が故人を偲び、思い出を語り合い、そして前を向いて生きていくための大切な機会です。しっかりと準備を整え、心を込めて故人を送り出しましょう。

法要名 時期 備考
四十九日 死後49日目 最初の法要
一周忌 死後1年
三回忌 死後2年
七回忌 死後6年 重要な節目、年忌法要を一段落とする地域も多い
十三回忌 死後12年
十七回忌 死後16年
二十三回忌 死後22年
二十七回忌 死後26年
三十三回忌 死後32年
三十七回忌 死後36年
五十回忌 死後49年 大きな節目、盛大に営まれることが多い
百回忌 死後99年 弔い上げ(追善供養の最後)

読み方について

読み方について

七回忌の正しい読み方について、よくお問い合わせをいただきますが、正式には「しちかいき」と読みます。「ななかいき」と読む方もいらっしゃいますが、本来は「しちかいき」が適切です。ただし、地域によって「ななかいき」が一般的に使われている場合もあり、必ずしも「しちかいき」でなければならないというわけではありません。

そもそも、七回忌とは、故人が亡くなってから六年の歳月が巡り、七度目の年忌を迎える大切な法要です。仏教の教えでは、故人の霊がこの世を旅立ち、迷いの世界をさまよった後、六年の歳月を経て、ようやく安らかな場所へとたどり着くとされています。七回忌は、故人が無事に冥土へ旅立ち、安らかな眠りについたことを確認し、冥福を祈るための大切な儀式です。

読み方について、「しちかいき」と「ななかいき」のどちらが正しいのか、とこだわってしまう気持ちも分かりますが、もっと大切なのは故人を偲び、冥福を祈る心です。読み方に多少の違いがあっても、故人を想う気持ちに変わりはありません。

同様の例として、四十九日も挙げられます。四十九日は「よんじゅうきゅうにち」ではなく「しじゅうくにち」と読みます。これと同様に、数字の読み方には様々な決まりごとがありますが、故人を敬う気持ちを持つことが最も大切です。七回忌は、故人の霊を供養し、遺族や親族、故人と親しかった人々が集まり、故人の思い出を語り合い、冥福を祈る機会です。静かに故人を偲び、感謝の気持ちを表しましょう。

故人の冥福を心から祈り、心を込めて法要に臨むことが、何よりも大切なのです。

項目 内容
七回忌の読み方 正式には「しちかいき」。地域によっては「ななかいき」も使われる。
七回忌の意味 故人が亡くなってから6年後の年忌法要。故人が冥土へ旅立ち、安らかに眠っていることを確認し、冥福を祈る。
重要な点 読み方の違いよりも、故人を偲び、冥福を祈る心が大切。
四十九日の読み方 「しじゅうくにち」と読む。
最も大切なこと 故人を敬う気持ちを持つこと。故人の冥福を心から祈り、心を込めて法要に臨むこと。

神道における七回忌

神道における七回忌

神道では、人が亡くなってから七回忌にあたる年に特別な儀式を行うわけではありません。仏教の七回忌のような年忌法要は、神道では式年祭と呼ばれ、その周期も仏教とは異なります。

神道では、故人は亡くなってから一定の年月を経て祖霊になると考えられています。この祖霊は、子孫を見守り、幸福へと導く守護神のような存在です。式年祭は、この祖霊を丁重に祀り、感謝の思いを伝えるための大切な儀式です。

仏教の七回忌にあたる年には、神道では式年祭は行いません。一年祭、三年祭の次は五年祭を行い、その後は十年祭、二十年祭、三十年祭、四十年祭、五十年祭と続き、百年祭まで執り行うことがあります。

このように、神道と仏教では、儀式の呼び名や時期は違いますが、亡くなった人を敬い、その魂を慰め、冥福を祈るという根本的な考え方は同じです。式年祭は、親族一同が集まり、故人を偲び、共に過ごした時間を振り返る機会でもあります。また、故人の遺志を継ぎ、子孫繁栄を誓う場でもあります。

近年では、儀式の簡略化や、それぞれの家の事情に合わせて行うことも増えてきました。大切なのは、故人を思う気持ちであり、形式にとらわれすぎることなく、真心をもって祖霊を祀ることが重要です。

項目 神道 仏教
儀式名 式年祭 年忌法要
7年目の儀式 なし(5年祭) 七回忌
式年祭の周期 1年, 3年, 5年, 10年, 20年, 30年, 40年, 50年, … 100年 1回忌, 3回忌, 7回忌, 13回忌, 17回忌, 23回忌, 25回忌, 27回忌, 33回忌, 37回忌, 50回忌…
故人の状態 祖霊(守護神)
儀式の目的 祖霊を祀り感謝を伝える 冥福を祈る
共通の考え方 亡くなった人を敬い、その魂を慰め、冥福を祈る
近年における変化 簡略化、各家の事情に合わせた実施
重要な点 故人を思う気持ち

七回忌の準備

七回忌の準備

七回忌は、故人が亡くなってから六年の時が過ぎ、七度目の年忌を迎える大切な法要です。この大切な法要を滞りなく行うために、しっかりと準備を進めていきましょう。まず初めに、七回忌を行う日時と場所を決めることから始めます。日時は、故人の命日もしくは、それに近い土曜日、日曜日、祝日を選ぶことが一般的です。場所については、自宅や菩提寺、ホテルなどで行われます。ご家族や親族の意向、参列者の人数などを考慮して適切な場所を選びましょう。

日時と場所が決まったら、参列していただく方々へ連絡を行いましょう。案内状を作成し、郵送にて送付します。出欠の確認を行うことも忘れずに行いましょう。案内状には、日時、場所、当日の流れ、服装に関する案内なども記載しておくと親切です。僧侶への読経依頼も重要な準備の一つです。菩提寺がある場合は、早めに連絡を取り、日時を調整しましょう。お布施の金額についても事前に相談し、確認しておくことが大切です。

当日の食事の準備も必要です。参列者の人数に合わせて、仕出し料理を注文したり、近隣の飲食店を予約したりするなど、適切な準備を行いましょう。食事の内容も、参列者の年齢層や好みに配慮することが大切です。アレルギーをお持ちの方がいる場合は、事前に確認しておきましょう。

服装は、一般的に喪服を着用します。しかし、近年では、故人との関係性や、家族の意向によって平服で参列しても良い場合もあります。案内状に服装についての案内を記載するか、事前に参列者に確認しておくと安心です。返礼品も忘れずに用意しましょう。参列者へ感謝の気持ちを込めて、適度な品物を選びましょう。近年では、カタログギフトなども人気があります。七回忌は、故人を偲び、冥福を祈る大切な機会です。しっかりと準備を行い、心を込めて法要を執り行いましょう。

項目 詳細
日時・場所 ・故人の命日もしくは近い土日祝日
・自宅、菩提寺、ホテルなど
・家族、親族の意向、参列者の人数を考慮
連絡 ・参列者へ案内状送付
・出欠確認
・案内状には日時、場所、当日の流れ、服装を記載
僧侶 ・菩提寺へ連絡、日時調整
・お布施金額の確認
食事 ・仕出し料理、飲食店予約
・参列者の人数、年齢層、好みに配慮
・アレルギーの有無を確認
服装 ・一般的に喪服
・故人との関係性や家族の意向で平服の場合も
・案内状に服装記載、事前に確認
返礼品 ・感謝の気持ちを込めた適度な品物
・カタログギフトも人気

七回忌でのマナー

七回忌でのマナー

七回忌は、故人が亡くなってから六年の歳月を経て、七度目の年忌法要にあたります。この大切な法要に参列する際の心構えとマナーについて、改めて確認しておきましょう。

まず服装ですが、基本は喪服を着用します。黒の礼服に黒の靴、黒の鞄が正式な装いです。しかし、近年では、特に親族以外の参列者の場合は、主催者側から平服で構わないと言われることもあります。案内状に記載がない場合でも、事前に喪主や親族に服装について確認しておくと安心です。

数珠は必ず持参しましょう。もし持参していない場合は、寺院で借りられる場合もありますので、確認してみましょう。宗派によって数珠の種類が異なる場合もありますが、特に気にせず、お持ちであれば菩提寺の数珠で問題ありません。

香典は、袱紗に包んで持参します。袱紗の色は、黒、紺、紫などの落ち着いた色が好ましいです。表書きは「御仏前」と書きましょう。金額の相場は、故人との関係性や地域によって異なりますが、一般的には五千円から一万円程度です。香典袋の裏側には、住所と氏名を忘れずに記入しましょう。

お焼香の作法は宗派によって異なりますので、周りの人の作法に合わせて行うのが良いでしょう。不安な場合は、係の人に尋ねると丁寧に教えてもらえます。

食事の席が設けられている場合は、故人の思い出を語り、故人を偲びましょう。しかし、大声で騒いだり、故人や遺族に配慮のない話題は避けましょう。故人の霊前で、故人の冥福を祈る気持ちを大切に、静かに振る舞いましょう。

七回忌は、遺族にとっては大切な節目です。故人を偲ぶとともに、遺族への心遣いも忘れずに、故人の霊前で静かに過ごしましょう。

項目 詳細
服装 基本は喪服(黒の礼服、黒の靴、黒の鞄)。近年では平服で構わない場合も。案内状の記載がない場合、事前に喪主や親族に確認。
数珠 必ず持参。菩提寺の数珠で問題なし。ない場合は寺院で借りられるか確認。
香典 袱紗(黒、紺、紫など)に包み、「御仏前」と表書き。金額は5千円~1万円程度(関係性や地域による)。裏に住所と氏名を記入。
お焼香 宗派による作法の違いあり。周りの人に合わせる、または係の人に確認。
食事 故人の思い出を語り、偲ぶ。大声で騒いだり、故人や遺族に配慮のない話題は避ける。
その他 七回忌は遺族にとって大切な節目。故人を偲び、遺族への心遣いを忘れずに、静かに過ごす。